新型パワートレーン。
プジョー新横浜スタッフがそれぞれに感想を書いてみよう企画第4弾。
今回は私中井が新型208を試乗してみての感想をお伝えしてみようと思います。
結論から申し上げますと、
「シングルクラッチでもここまで来たか」です。
デュアルクラッチを採用するメーカーが増えましたが、複雑な制御を必要とすることからの不具合、重量やコストの面でも、いつかはシングルクラッチに回帰するものと考えております。
ETG5はMTっぽさを残しつつ、でもATしか乗ったことがない方にも違和感ないレベル。
同乗者にはもしかしたら気づかれないかもしれません。
ただし、全く変速のラグがないわけではありません。中身はMTですので、アクセルワークを工夫してあげることで乗り味が変わります。
ドライバーが車の動作に合わせてあげる気持ちが大事です。
優しくアクセルを踏み込んでいけば大人しくつながり、一気に踏み込んでいけばシフトチェンジの時間もかかるようですので、おすすめは2速になるまでは優しくじんわり踏み2速に入るのを待ち、それから加速させてあげることです。
1.2Lはすごく吹け上がりがよく活発な一方、3ペダルMTで乗るには少々難しいトルクの出方をするエンジンです。
(乗りこなしたい方にはたまりません)
ETG5ではそのちょうどいい回転域で行儀よく変速させてくれるので心配はいりません。
欲を言えばオートモードでも現在のシフトが表示されるとパドルシフトがし易くありがたいですが…。
フランス車の醍醐味はスペックや数値では表せない分野です。
馬力、ハイテク技術、最小回転半径が…、極端に秀でたものはおそらくフランス車にはないのですが、乗ると不思議。スペックなんて関係なくなってしまいます。
非常にボディが軽いので加速も馬力以上に感じて気持ちよく、鼻先短いボディは小回りきいて非常に扱い易いクルマです。
(最小回転半径はもちろん大事なモノサシですが、それ以上に大事なのはボディの外側であるバンパーの角がどこを通るかですよね?)
車全体で見たデザインのバランス、色、シートのクッションや運転席からの見え方。
こういう空間の見せ方、感覚的な分野は残念ながら数値に置き換えることができないので、おそらく日本人には苦手な分野です。
ぜひ体感してみてください。